ソーラープレーン「SP-1」

日本初、有人ソーラーフライト達成!

有人ソーラープレーン「SP-1」は元々、10代の学生に航空機の設計、製作を伝えるために始まったプロジェクトです。初めは、「鳥人間コンテスト」の滑空機部門に出場することが目的でした。時の流れと共に、機体は次の代へと受け継がれ、電動モーターを搭載した電動飛行機、そして最終的に長い主翼の上にソーラーパネルが搭載され、ソーラープレーンへと変貌していきます。プロジェクトの終着点は、太陽光発電による世界一周ではありません。日本の航空機開発のノウハウを次の世代につなげる事こそが「SP-1」に課せられたミッションです。

サレジオ高専と学生達

2002年の12月、世間が年末ムードに包まれる中、サレジオ高専杉並校舎(当時の育英高専)がすべての始まりです。特別講義の為に訪れたクラスの学生らの「自分で作った飛行機で空が飛びたい」という熱意に負けた、と同時にプロジェクトが始動しました。1年半後の2004年夏には彼らは「鳥人間コンテスト」の舞台琵琶湖に立っていました。その横には何も知らない状態から作成した「飛行機」。翌2005年、翌々2006年と機体は改良され琵琶湖の舞台に立ちます。役目を終えたように思われた機体は町田にキャンパスを移したサレジオ高専のバックヤードで眠りにつきます。間もなく、新たな熱意ある学生によって2013年に日本初の電動飛行機として大地を離れます。2014年にはソーラーパネルが搭載され、またしても日本初の有人ソーラー飛行を成し遂げました。2017年、北海道滝川スカイパークにおける旋回飛行をもってプロジェクトが完結するまでサレジオ高専をはじめ、100人を超える若き学生達が「SP-1」を通してエンジニアへと成長していきました。

ソーラープレーン「SP-1」と技術の継承

2.2KWの電動モーターと太陽光パネルを搭載した機体の空虚重量は100Kgを下回り、大人二人で軽々と持ち上がります。消費電力がヘヤードライヤー1個分にしか満たないのモーターは軽量な機体を数十メーターで離陸させます。「SP-1」の常識はずれな性能は、OLYMPOSの軽量な機体設計能力と、スポンサー様の高い技術力で実現しました。
技術は継承されなければ、途絶えてしまいます。一旦途絶えてしまった技術を取り戻すのは、人類が石器時代からやり直すのと同様に、無駄に多くの時間と労力が要されます。OLYMPOSは未来の100年を見据えたテクノロジーに加え、過去100年の技術を用いた開発を目指しています。「SP-1」はそんな開発理念を具現化したプロジェクトです。
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SP-1 諸元
SP-1

太陽光発電による電動飛行実証用試験飛行機

全長 全幅 全高
8.6m 16.8m 2.7m
主翼面積 空虚重量
16.9m2 95kg
初飛行 機体記号
2014年5月(ソーラーパネル搭載状態) JX0148
カテゴリー 定員

試験飛行機

1名
主構造材料 副構造材料
木材、CFRP ポリエステルフィルム、スチレンペーパーなど
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