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『電動飛行機…今でしょ!』
2013/05/04
有限会社 オリンポス
四戸 哲

 電動飛行機SP-1を浮かせてから、しばらく時間が経ちました。バッテリーの発火事故で運行停止していたB787も運行を再開するようです。こちらは期せずして航空機用バッテリーに世間の関心を集めた一件でした。不具合の原因を特定できないままのグレーな再出発ですが、十分な対策は採られたのでしょうから、今後は運行中のモニタリングデータが注目されます。

B787

 いずれにせよ、我が国産の『GSユアサ』バッテリーが世界最新鋭機に引続き採用され、普及していくことは幸いです。いくら準国産と煽てられても機体の計画設計主体はあくまでボーイングです。上客でもある日本が“開発パートナー”と持ち上げられているに過ぎない事は重々承知の上ですが、それでも日本がバッテリーの技術で世界の先端を走っている事は確かなようです。


 日本の製造業衰退は残念ながらもはや食い止められない状況です。辛うじて競争力のある分野のひとつがバッテリーなら、その実力を活かす製品を企画、製造するのは当然の針路です。既に自動車や施設の非常用電源としての普及はかなり進んでいます。自動車市場では、ガソリンを使わない電気自動車がガソリン車、HVを駆逐するかが注目されていました。しかしHV車の普及に対抗し、もう改善の余地は少ないと目されてきたガソリン車、ディーゼル車の進化が強烈に進んだのが特に印象的です。キャブレターに続き、遂にはカムシャフトまでがエンジンから消えようとしています。

日産リーフ

 内燃機関の進化はそのままHVの普及も支えるため、電気自動車は都市周辺の緩い境界線の中で住み分けるだろうという予測に落ち着きつつあるようです。では、飛行機はどうでしょうか。先のレポート、『電動飛行機の展望』では主にレジャー用、特にULPとモーターグライダーの代替動力として有望であることを述べました。バッテリーの重量あたりのエネルギー密度がガソリンに及ばない上、電気は消費してもガソリンのように軽くはなりません。自動車同様、短距離使用に甘んじるか、距離が必要なら高価でも低燃費のモーターグライダーに搭載するかです。


 モーターグライダー(動力滑空機)は実用性の高い飛行機です。乗員は2名に制限されますが、巡航速度は軽飛行機に退けを取りません。飛行機自体の空力性能が高い故に出力が小さくて良いわけですから、電動飛行機の必然的形態と言って良いのです。しかしモーターグライダーの欠点は高価な事です。モーターグライダーの低燃費の秘密は翼の細長さにありますが、細長い翼を十分な強度と軽さで設計製作するのは簡単ではないからです。ただし翼の細身化は飛行機の効率化の普遍的な課題であり、電動機には特に欠かせない必須条件と言えます。


 電動であることの積極的なメリットが享受できる環境は何か。思い当たったのは大陸奥地など、未開地での移動手段です。そういったガソリンが簡単に入手できない場所でも、今は風力、太陽光発電が簡単に設置できますから、電気ならば簡単に入手できる時代になりました。充電に少々時間を要しても、ガソリンが無ければお手上げの状況とは比較になりません。片や電気自動車もエネルギー供給の条件では同様ですが、大陸奥地での過酷な道路事情を考えると、飛行する方が遥かに効率的に移動できます。しかも、飛行機は地形や気流を積極的に利用する事もできるため、更にその差は大きいはずです。未開地でこそ、電動飛行機は強みを発揮します。


OEX-01

 以上の考察をもって、発展途上国での電動飛行機普及は間違いないと私は確信しています。具体的にモーターグライダー的な航続距離の長い安価な電動飛行機を提案致します。日本がバッテリー先進国である今、電動飛行機市場に向けた行動を起こすべき時です。この機を逃すべきではありません。ご賛同、ご協力頂ける方を企業、個人に関わらず広く求めております。どうかお声掛け下さい。


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