赤とんぼ(95式1型乙練習機)の歴史
95式1型乙練習機は、1934年(昭和9年)陸軍から指令を受け株式会社石川島飛行機製作所(後の立川飛行機株式会社)により開発された練習機で、立川飛行機株式会社の礎を築いた記念碑的な名機です。当初一種類の機体で、初歩練習にも中間練習にも使える新型練習機を目指し開発されましたが、最終的に中間練習機としての機能に特化し1935年(昭和10年)に実用化されたのが本機95式1型乙練習機です。飛行特性が優れた練習機として陸軍飛行学校で広く使用され、その鮮やかな橙色の塗装から「赤とんぼ」の愛称で親しまれました。「赤とんぼ」の愛称を持つ機種は他にもありますが、小型で愛嬌のある形から特に人気が高く、多くの操縦者を育てた実績は高く評価されています。